コーヒーを傍らに本の世界を旅する私設図書館【読書館ロイドの風船】

2020年6月、廿日市市地御前にオープンした読書館ロイドの風船は、店主が幼いころから親しんできた絵本、童話、小説やマンガなど、約6000冊の蔵書が並ぶ私設図書館である。

店主が丁寧に淹れるコーヒーや紅茶、手作りのスイーツを傍らに、本の世界を堪能できる空間。とはいえ、手紙を書いたり編み物をしたりと、時間の過ごし方は読書に限らずとも自由で構わない。

本屋でもない喫茶店でもない、店主の想いを形にした店

店主の本田典子さんがこの店を始めたのは、雑誌『天然生活』に掲載された長野県小布施町の”まちじゅう図書館”の記事を読んだことがきっかけだった。

街中のあらゆる場所に本を置いて借りられるようにするというアイディアから始まったこのプロジェクト。

2012年、小布施町の約10軒の店からスタートした。

味噌屋だったり酒屋だったり、農業をやっていたりとそれぞれの仕事をしながら、館長として店の本棚に自分の好きな本を置く。

町のあちらこちらで気軽に本を借りることができ、様々な交流が生まれているという。

「本屋でもなく、喫茶店でもない、自分が親しんできた本をゆっくり読んでもらえる場所を作りたい。」

幸いにも数年前に、保有していた多くの書籍を一箇所にまとめた書庫を作っており、そこを開放して喫茶スペースを作って、と想いは膨らんでいった。

2階の書庫に並ぶ蔵書の数々


1階の店舗は医師であった父親の医院を改装したもの。

書庫は2階にあり、選んだ本を持って降りることになるが、2階にも椅子やソファがあるので、そこで読んでも構わない。

棚には希少なマンガ雑誌や映画のパンフレット、教科書、旅行のガイドブックなども並ぶ。

かつて読みふけった懐かしい1冊に出会えるかもしれない。

アンティークな家具やオブジェに囲まれた1階の部屋。

一つひとつ違った雰囲気の味わいある椅子が置かれている。

どこに座るかはその日の気分で。


冬場はペレットストーブが焚かれロッキングチェアは特等席に。

こだわりのコーヒーと紅茶を手作りスイーツと一緒に

利用は2時間区切りで、10時~、13時~、16時~の三つの時間帯を設けており、定員はそれぞれ8名。(2021年3月時点では5名)

大人の利用料金は、1ドリンク付きで1600円(税込)、スイーツセット1900円(税込)となっている。
※小学・中学・高校生料金あり

エチオピアのベレテゲラ森林で自生する稀少な豆を使ったスペシャルティーコーヒーや、独特な香りと凝縮された甘味を持つデザートワインのフレーバーをつけたアイスワインティーなど、店主選りすぐりのコーヒーや紅茶が楽しめる。


「こしあん&クルミの蒸しケーキ」

スイーツはすべて蒸して作ったもので、その優しい味に気持ちが癒される。

カップやお皿は本田さんがお客様の雰囲気に合わせて選んでいる。


「黒糖の蒸しケーキ」


「モダカ(アーユルヴェーダ的蒸しゴマ団子)」

米粉と黒糖を使ったインドの伝統的なお菓子。


「つぶあん&チョコの蒸しケーキ」

 

コーヒーやスイーツをお供に、とっておきの時間が過ごせる場所だ。

店名 読書館 ロイドの風船
電話番号 050-5848-2245
所在地 廿日市市地御前3-5-5
営業時間 10:00~12:00、13:00~15:00、16:00~18:00
※各定員8名(2021年3月時点は5名)/予約制
定休日 水・木・金曜
ホームページ https://roidobook.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/roido_fuusen/?hl=ja
駐車場 6台
アクセス 広電地御前電停より徒歩2分
備考