「Gelateria & Factory Loop」地域食材の価値を伝えるジェラート
2024.12.04
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農家との連携を通じ、消費者に地域食材の価値を伝えるというコンセプトのジェラートショップがある。廿日市市宮島口にある「Gelateria & Factory Loop」は、石川さん、川ノ上さん、森さんの3人が2022年に立ち上げた。
ジェラートで食材に新たな価値を生み出す
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Gelateria & Factory Loopでは、お米やトマト、ナスなど、定番から変わり種まで様々な食材を使いジェラートを作っている。原材料となるのは、規格外などの理由で市場流通できず、廃棄されるはずだった地元の野菜や果物だ。食材の魅力を活かしたジェラートはふたつとない味わいで、市場に驚きと新しい価値を生み出し続けている。
予想外の美味しさ!廿日市産「炭焼きなす」と「プレミアムブルーベリーシャーベット」
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左:阿部農園の大長なすをペーストにした「炭焼きなす」
時間をかけ自家製の炭で焼いた茄子は旨味・甘味が濃縮され、驚くほどジェラートに合う。
右:ミツオファームのブルーベリーを使った「プレミアムブルーベリーシャーベット」
「素材が良いからこそ、人工的な甘みを加えずとも美味しいジェラートになるんです」と川ノ上さん。
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じっくりと手をかけた、廿日市産「梨キャラメルミルク」と「はつかいちみるく」
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左:小西果樹園の梨を使った「梨キャラメルミルク」
何日も火にかけ煮詰めた梨キャラメルジャムとミルクの二層が濃厚なフレーバー。
右:チチヤス牛乳使用の「はつかいちみるく」
牛乳本来の旨みそのままに、ミルク系ジェラートのベースになっている。
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食材の裏にあるストーリーを消費者に届け、ファンを獲得
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ジェラートショップが始まったきっかけは、「農業のフードロス問題」だ。農家が丹精込めて作った食材をやむを得ず廃棄している状況を目の当たりにし、何とかしたいと3人で立ち上がった。
まず最初に試みたのは、規格外野菜のファーマーズマーケット。「食材の裏にあるストーリーを伝えると、消費者の方にもきちんと価値が伝わり、農家さんのファンも増えたんです」。そこで、賞味期限がなく、食材の旬に柔軟に対応できる「ジェラート」への加工を閃いた。
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厳選した農家から直接仕入れた美味しい食材を使うからこそ、美味しいジェラートになる。「素材の持つ味を最大限に生かすため、砂糖の使用を控えめにしています。農家さんの作っているものの価値を伝えたい」と川ノ上さん。
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余剰食材は気候や流通状況により日々変わるため、店頭に並ぶフレーバーはほぼ日替わり。今年店頭に並んでいるジェラートが来年も食べられるとは限らない。訪れるたび、その時々の旬の美味しさに出会うことができる。
「価値を落とさずどう活かすか」ジェラートを通して広がる地産地消
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Gelateria & Factory Loopが大切にしているのは、「地域食材の価値を落とさずにどう活かすか」ということ。
畑に出向き、どんな人がどんな風に育てているかを知り、農家との対話を重ねる。そんな3人の取り組みに共感した生産者から「この食材を使えないか?」と直接相談が来ることも多いという。ジェラートを通して食材の美味しさと価値を伝え、地域での食材消費も増える。農家にも食べる人にも喜びが広がる取り組みだ。
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フードロス削減につながる手作りジェラート【Gelateria & Factory Loop】
JR宮島口駅から徒歩1分の場所に2022年オープンした「Gelateria&Factory Loop(ジェラテリアアンドファクトリー ループ)」。ここではフードロス削減の観点から、広島県内産の野菜や果物の規格外品を使用し、フレッシュでおいしいジェラートを店内で手作りしている。