【平尾農園】平尾 和彦さんの小松菜とほうれん草
2025.10.20
40歳でサラリーマンから農家へ転身

廿日市市玖島の玖島市民センター近くに並ぶビニールハウス。ここが地元農家から「師匠」と慕われる平尾 和彦さんの平尾農園です。平尾さんが農業を始めたのは40歳のときで、きっかけは広島市主催の新規就農フェア。三田農園さんで研修を開始し、使わなくなったハウス部材を譲り受けて移築。土地も研修開始から1〜2ヶ月で決まり、平成13年から準備を開始。今年で就農24年目を迎えます。
週2回の種まき、25日で収穫する小松菜

平尾農園には13棟のビニールハウスがあり、総面積は約2,800平米。主力商品は小松菜、ほうれん草、玉ねぎの苗です。「葉物野菜はサイクルが早くて、暖かい時期なら1ヶ月前後でできる。失敗しても被害が少ないんです」と平尾さん。ハウス内には小松菜がびっしり。「スーパーのセロハン袋に収まるサイズで収穫しますが、1日でも全然違うんです」。ほうれん草は10月から6月の栽培で、冬場は寒波が来ると2ヶ月半から3ヶ月かかることも。玉ねぎの苗は9月に種をまき、11月初旬から出荷が始まります。
もみ殻くん炭で土づくり、機械化で効率化
平尾さんの畑で目を引くのが、積まれた「もみ殻くん炭」。お米の脱穀後のもみ殻を蒸し焼きにして炭にしたものです。「もみ殻を処分してくれる方がいて、そのまま置くとすごい量になるので、くん炭に焼いています」。この土壌改良資材により保肥力が高まり、pH調整にもなります。水は川ではなく井戸を深く掘り、タンクに溜めて使用。「日当たりはいいです。夏は暑すぎますが、日当たりが悪いと冬に野菜ができませんから」。
トラクター、種まき機、管理機、ショベルカー、運搬車など機械化も積極的に推進しています。農業で最も大変なことは「体力の低下」と「台風」。台風は過去にハウスを潰した経験もありますが、「自分の裁量で決められる自営業で、条件が良ければ植物が勝手に育ってくれる。天候で予期せず高値になることもあり、面白さがあります」と語ります。
学校給食とマルシェで地産地消

平尾さんの野菜の最も多い出荷先は、廿日市市の学校給食です。「廿日市市の学校給食では、大野地域、佐伯地域の津田地区へ小松菜を出しています」。地元の子どもたちが平尾さんの野菜を食べています。
ピュアークックアジナモール店で毎月第4日曜日に開催される「ピュアークックマルシェ」も主な出荷先。売り場には平尾さんのイラストと「廿日市で栽培した野菜を地元廿日市で消費し、新鮮で美味しいと思っていただけるように栽培を行っています」というメッセージが添えられています。

ピュアークックアジナモール店の地元野菜コーナー
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廿日市市では近年、市の制度により新規就農者が増加し、平尾さんが所属する「軟弱野菜部会」には11人のメンバーがいます。(取材時点)これから農業を始める若者へ「資金面や農地の計画をしっかり立ててください。大変なこともありますが、始めたら面白さもあります」とアドバイス。「廿日市市には良い野菜を生産している農家がたくさんいます。売り場で気がついたら、ぜひ食べていただきたいと思います」。
記事引用元:FMはつかいち〈はつかいち産がさいこー!〉

| 生産者名 | 平尾農園 平尾和彦さん |
| 生産地域 | 廿日市市玖島 |
| 生産物 | 小松菜・ほうれん草・玉ねぎの苗 |
| 生産時期 | 小松菜(通年)、ほうれん草(10月〜6月) |
| 購入可能場所 | JA産直ふれあい市場「よりん菜」、ピュアークックアジナモール店(毎月第4日曜日にはマルシェを開催)、玖島花咲く館 |


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