【浜毛保漁業協同組合】山形 昇さんの大野あさり

2026.03.12

「浜毛保」の歴史とGI登録

廿日市市大野地区に広がる8.8ヘクタール(東京ドーム約2個分)の干潟。ここを明治時代から守り続けてきたのが「浜毛保漁業協同組合」です。「浜の人と毛保(けぼ)の人が始めた」という言い伝えがそのまま組合名になりました。

この干潟の価値は全国にも認められ、2019年12月10日、農林水産省の「GI保護制度(地理的表示保護制度)」に登録されました。1年半に及ぶ審査を経て得たこの認定により、「大野あさり」は地域ブランドから日本が誇る全国ブランドへと飛躍。140名を超える組合員の長年の努力が、国に正式に認められた瞬間でした。

大野あさりの特徴と育て方

大野あさりの最大の特徴は、その大きさと肉厚な身。収穫は3.5cm以上に限り、大きいものは4.5cmを超える迫力サイズです。宮島の清流と二級河川・永慶寺川の水が干潟で交わり、豊富なプランクトンを運ぶ恵まれた環境が、この大粒を育てます。旬は4〜9月で、身がさらにぷっくりと肥えて絶品に。

育て方も独自で、8.8haの干潟を450〜500区画に分け、組合員が各自の"庭"として管理する「区割り漁法」は全国的にも珍しい手法です。春には稚貝を各組合員に配布し、1〜5年かけて育成。特に4.5cm超の大粒は4〜5年もので、非常に貴重な一粒です。

守る苦労とこだわり

ピーク時に年間1,200〜1,500トンあった漁獲量は現在1,000トン弱に減少。フグ・チヌ・エイによる食害や、近年の猛暑による水温上昇が生育に影響しています。

組合員は毎日、防御ネットの張り設置と撤去を欠かしません。ネットに海藻が絡むとアサリが呼吸できなくなるため、洗浄・乾燥・張り替えも日課です。140名が17班に分かれ、お互いに声をかけ合いながら大切な干潟を守っています。

大野あさりおすすめの食べ方

よく洗ったアサリを、酒も水も使わずそのままフライパンへ。蓋をして蒸らし、貝が開いたらすぐ火を止めるだけ。アサリ自身の塩分と旨味だけで、浜の香りと甘みが凝縮された最高の一皿に。蒸し汁にお湯を足せば「究極のだし」にもなります。

大野あさりは「一度この味を知ったら他では満足できない」と言われるほどの人気で、直売所ではすぐ完売します。岩国・山口方面からも買いに来る方が絶えません。

記事引用元:FMはつかいち〈はつかいち産がさいこー!〉

生産者名浜毛保漁業協同組合 山形 昇さん
生産地域廿日市市下の浜 4-17
生産物大野あさり
生産時期3月〜10月(特に4〜9月)
購入可能場所組合直売所(平日 10:00〜16:00、土日祝定休)
まちの駅 ADOA大野
JA産直ふれあい市場 「よりん菜」など